教学社 大学入試シリーズ

Last-modified: Thu, 07 May 2020 09:53:29 JST (1443d)
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概要

  • 一部の難関大学や科目は、聖文社や駿台文庫も出版しているものの、過去問集はほぼ教学社の独占市場である。
  • 50年以上前からあり、年配の人にも「赤本」で通じる。
  • 難関校の赤本は見せびらかしてドヤ顔するも良し、鈍器に使うも良し

特徴

  • 分厚く、判型も小さいため、非常にコピーしにくい。
  • 表紙が灼けやすく、赤色というより橙色になる。
  • 発行部数の少ない単科医大などのバックナンバーはプレミアムが付いている。
    • 駿台からパクらないように。
    • 残念ながらパクる輩も一定数おり、いつの間にか消えている事も・・・。
  • バックナンバーは、出版社に直接、頼んでも販売してくれない。
    • 毎年、発生する大量の在庫は全部処分しているのだろうか。
  • ブックオフでは、過年度版が市場価値に関わらず108円(増税前)で売っていることがある。
    • 見つけたらとりあえず即買いしておこう。
  • 駿台は赤本の貸し出しをコピー、閲覧の用途に限って行っている。
    • にも関わらず自習室に持ち込む不届き者も存在する。

執筆者

  • 様々な予備校の講師が当番制で解答を作成する。
    原稿料は上位校ほど高いらしいが、奈良県立医科大学でも5万円程度しか貰えないそうだ。
  • 聞いたこともないような大学のものも、結構出版されている。
    • そういう大学のものは若手の講師が小遣い稼ぎに担当することもあるらしい。
  • 関東の講師陣の中には「センター国語の赤本は学生のバイトが書いている」、「東大赤本の世界史は大学院生が書いている」などと語っている先生もいるという。
    • 一方、こうした話を「都市伝説」と断ずる先生もおり、真相は闇の中である。

解答・解説

  • 解答・解説についてはあまりよろしくない。
    • 英語などの場合、青本と解答が全く違うことすらある。
  • よく予備校講師のネタや解答の叩き台にされている。
    • 竹岡広信先生は、赤本の解答をよくある誤答例として添削することがある。
      • とうとう見兼ねたのか自ら『東大の英語27ヵ年』を担当し始めた模様。
  • 特にマイナー大学の解答は誤植、誤答が地味に多くスカポンタン(数学科井辺卓也先生談)。
    • どうしても納得出来ない時は講師に質問してみよう。
  • ごく稀には、青本より良い解答・解説もあり、玉石混淆である。

センター試験過去問研究(センター赤本シリーズ)

構成

収録数

  • 赤本の方が5年分ほど黒本より多い。例えば英語などは黒本が25回、赤本が30回である。
  • 追試は、黒本の方が赤本に比べて多く収録している。

解説

  • 解説については例によってあまりよろしくない。
    • 小泉徹先生曰く、「バカ本」。
    • 中野芳樹先生は、センター現代文に毎年出題される表現の問題について「これをね、赤本は~って書いてたんですよ、基本的な表現技法が分かってないんやろね。」と批判なさっていた。
      • ちなみに、中野芳樹先生は『冬のセンター現代文』にて、「過去問解いたら、正解の選択肢はどういうものかちゃんと見てね。解説は読んだらあかんよ、赤本なんて嘘ばっかり書いてますから。」と仰っていた。
    • また、高見健司先生も、「僕は初めて見た時こうやって解いたんやけど、赤本は前半の所で解いてるんですよ、しかも消去法で。考えられません。」と苦言を呈しておられた。
    • 岡田了一郎先生は、赤本青本黒本を買って、解説を見比べてみると良いと仰っている。(これが1番良いやり方なのかもしれない)
  • 大島保彦先生曰く、「(受験生にとって)赤本の解答の質が良いだの、悪いだのは大事じゃないの。赤本青本で共通して使われてる解答要素が何なのか、が重要なの!」とのこと。ごもっともである。

難関校過去問シリーズ

  • 一部の難関大学で出版されている科目別の過去問集。
  • 通常の赤本より収録年数が多く、執筆者も明記されている。
  • 年度版の出版ではない。
  • 駿台文庫の「東大入試詳解シリーズ」は本シリーズに対抗して出版されたとされる。
  • 一部、駿台講師も執筆している。
    • 第5版までの『東大の英語25ヵ年』は佐藤雅史先生が執筆していた。
      • 「書くのが嫌になったんでもう辞めました。」(竹岡広信先生曰く、教学社編集部と編集方針(解説部分)で対立したらしい。)
      • 駿台以外の塾も含めた英語科の講師達からも絶賛されるほど素晴らしい出来で、師が書くのを辞めた瞬間から読まなくなった講師も多いとか。
      • なんと『東大の英語27カ年』[第10版]は竹岡広信先生が執筆するようだ。
    • 東大の現代文は元駿台の桑原聡先生が執筆。
    • 『東大の古典』は柳田縁先生が執筆。
      • 阪大ではないことがやや意外である。
    • 『東大の生物』は大森徹先生ではなく、大森先生なので要注意。
    • 『東大の日本史』は塚原哲也先生が執筆しているので福井紳一先生の青本より人気がある

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